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安いアジアンタイヤに替えて、あとで後悔しないか。そこで手が止まっている方に向けた記事です。
結論から言えば、後悔の中身は人それぞれです。何を優先するかを先に決めると、見るところが決まります。
現役整備士の私が、日本自動車タイヤ協会(JATMA)などの業界団体、タイヤメーカー、販売店の公式ページで2026年10月に確かめた事実をもとに、等級の見方、製造年の読み方、買う前に確かめる4つを順に書きます。
4つの質問への短い答え
- 買ってはいけない輸入タイヤはある? 銘柄の名前では線を引きません。見るのはサイズ(ロードインデックスと速度記号まで)、等級、店の製造年の扱いです。買う前に確かめる4つ
- ハンコックは減りが早い? 減り方は空気圧やアライメント、タイヤの位置交換でも変わります。銘柄どうしの早い・遅いは、比べた公的なデータが手元に無いので言いません。減りと年数の見方
- 中国製なの? ブランドの国と製造国は、同じとは限りません。買う商品のページの製造国の欄で確かめます。製造年と製造国の見方
- 何年もつ? 年数の約束はできません。JATMAは、使用開始後5年以上で点検、製造後10年で交換を奨めています。減りと年数の見方

アジアンタイヤとは、どのタイヤのことか
この記事では、台湾・韓国・中国・インドネシアなど、アジアの会社のブランドのタイヤをアジアンタイヤと呼びます。
輸入タイヤの通販を運営するオートウェイは、扱っている輸入タイヤを「インドネシア・台湾・中国・アメリカ・ドバイなど、海外のタイヤメーカーが製造しているタイヤです」と説明しています(同社「取扱商品について」)。
ここで分けて考えたいのが、ブランドの国と、タイヤが作られた国です。
オートウェイは「製造国はブランドにより異なります」と書いています。同社の商品ページには、イギリスのブランドだと説明しながら、製造国の欄は「中国,カンボジア」となっている商品がありました(2026年10月3日に確認)。
もう1つ、国内メーカーの銘柄でも、海外で売るための仕様の商品があります。オートウェイはそれも扱っていると明記しています。国内限定モデルと使い心地が違うことを理由にしたキャンセルや返品は受けない、という条件つきです。
販売店としてのオートウェイの仕組み(取付店への送り方や返品の条件)は、オートウェイの評判の記事にまとめています。この記事は、タイヤそのものの選び方に絞ります。
「後悔した」の中身を、確かめられることに分ける
口コミを1件ずつ読んでも、自分に当てはまるかどうかは分かりにくい。この記事では口コミを引用せず、気になる点を「確かめられること」に置き換えていきます。
手がかりになるのは、販売店自身の説明です。オートウェイは、ネットの口コミで評価が分かれる理由を「国産プレミアムタイヤと比べたときの静粛性や摩耗の感じ方に個人差があること、取付店ごとのサービスの違いなど」と書いています(同社「初めての方へ」)。
静かさ、減り方、取り付け。ここに雨の日と、何年使えるかを足して、5つに分けました。
| 気になる点 | 確かめられること | この記事の節 |
|---|---|---|
| 静かさ・乗り心地 | 日本の等級制度には入っていない。感じ方に個人差がある | 等級 |
| 雨の日の止まりやすさ | ウェットグリップの等級(a〜d) | 等級 |
| 減りの早さ | 空気圧、位置交換、アライメントで変わる | 減りと年数 |
| 何年もつか | 製造番号の下4桁と、5年・10年の目安 | 減りと年数 |
| 取り付けの対応 | タイヤの性能とは別の話。取付店の段取り | オートウェイの評判 |
通販サイトのショップ評価も、分けて読みます。価格.comのショップ評価で聞かれているのは、注文のしやすさや連絡、期日どおりに届いたか、梱包などで、タイヤが静かかどうかを測ったものではありません(2026年10月3日に質問の項目を確認)。
雨の日の止まりやすさは、等級で比べられる
タイヤの性能のうち2つを、銘柄をまたいで同じ物差しで比べられるのが「低燃費タイヤ等のラベリング制度」です。JATMAが業界の自主基準として決め、2010年1月から運用しています。
等級は2つあります。
- 転がり抵抗(タイヤが転がるときに失うエネルギーの大きさ。燃費にかかわる)=AAA〜Cの5段階
- ウェットグリップ(濡れた路面でのグリップ力。止まるときの力など)=a〜dの4段階
転がり抵抗がA以上で、ウェットグリップがa〜dに入るタイヤを、JATMAは「低燃費タイヤ」と定義しています。
雨の日を気にするなら、低燃費のマークより先に、ウェットグリップの文字を見てください。
理由は、2つの性能が引っぱり合う関係にあるからです。タイヤ公正取引協議会は、転がり抵抗を小さくすると濡れた路面での止まる距離は伸びる傾向にある、と説明しています。同じページで、技術の進歩によって性能の向上が可能になってきた、とも書いています。
この制度に参画しているのは15社です。JATMAのページの一覧には、国内のタイヤメーカーと並んで、ハンコックやナンカンも入っていました(2026年10月13日に確認)。アジアのブランドだから等級が無い、ということではありません。
一方で、静かさはこの等級に入っていません。
JATMAには「低車外音タイヤ」という表示もあります。ただしこれは、車の外へ出る騒音の基準値を満たしたタイヤの印です。車内の静かさや乗り心地を段階で表したものではありません。
静かさと乗り心地は、比べる共通の物差しが無い部分です。オートウェイの説明でも、評価が分かれる理由に静粛性の感じ方の個人差が入っていました。ここをいちばん大事にしたい人は、値段の差で決める前に、今のタイヤの何に満足しているかを書き出してみてください。
等級の表示が無い商品の見方
等級のラベルを表示できるのは、JATMAのガイドラインに合っていて、根拠のデータをタイヤ公正取引協議会に届け出ているタイヤです。制度の対象は、交換用に販売店で買う市販のタイヤ。スタッドレスタイヤとして売られるものは対象から外れます。
もう1つ、等級のいちばん下(転がり抵抗のC、ウェットグリップのd)に届かないタイヤも、制度の対象外です。表示が無い理由が、届け出をしていないからなのか、範囲の外だからなのかは、商品ページだけでは分かりません。
なので、表示が無いだけでは、雨の日に弱いとも強いとも言えません。比べる物差しが1つ減る、ということです。
雨の日の性能を何より重く見るなら、等級の表示がある商品の中から選ぶと、見比べやすくなります。
「減りが早い」「何年もつ」は、手入れと年数で見る
「アジアンタイヤは◯年もつ」という数字は、この記事では書きません。銘柄ごとの減りの早さを比べた公的なデータを、私は持っていないからです。
代わりに、銘柄を問わない業界団体の目安を置いておきます(JATMA「安全に乗るために」)。
- 使用限度は残り溝1.6mm。JATMAは、それより前に新しいタイヤへの交換を求めています。1.6mmの目印が、溝の中のスリップサインです
- 使用開始後5年以上たったタイヤは、販売店などでの点検を奨めています
- 製造後10年たったタイヤは、溝が残っていても新しいタイヤへの交換を奨めています
この5年と10年について、JATMAは使用期限でもメーカーの品質保証期間でもない、と書いています。保管や使い方しだいで、10年より前に交換が要ることも、10年を過ぎて使える場合もある、という書き方です。
減り方を変えるものは、銘柄のほかにもあります。
JATMAの資料では、空気圧が足りないとタイヤの両肩が、入れすぎると中央が減りやすい、という説明です。駆動輪かどうか、ハンドルで向きを変える車輪かどうかで受ける力が違うので、偏った減り方の兆しが見えたら位置交換(ローテーション)をしましょう、とも書かれています。
ブリヂストンが挙げているのは、ホイール・アライメント(タイヤの向きや角度の調整)の確認。足回りに異常があると、異常な摩耗が起きる場合があるからです。
整備士の本音
私自身、社外のショックアブソーバーに替えて車高を下げたとき、アライメント調整をしないまま走ったことがあります。
タイヤは偏って減り、2か月でタイヤとして使えなくなりました。タイヤ代を無駄にした形です。だから「減りが早い」と感じたら、銘柄を疑う前に、空気圧と足回りを見てほしいんです。
空気圧は、走る前の冷えているときに、エアゲージで最低でも月に1回。基準は車の指定空気圧で、取扱説明書や車のドア付近のプレートなどに書いてあります(JATMA「タイヤのおはなし」)。
製造年と製造国の見方
製造年は、タイヤの側面に刻まれた製造番号の下4桁で読めます。
JATMAの例では、下4桁が1220なら、前の2桁が週で12週目、後ろの2桁が年で2020年です。届いたら、取り付ける前に4本ともこの4桁を控えておくと、製造後10年の目安を自分で数えられます。取付店へ直接送るときは手元に届かないので、取り付けの日に、付ける前の4本で4桁を控えます。使用開始後5年の点検のほうは、取り付けた日が起点です。
通販で買う前に読んでおきたいのが、店ごとの製造年の扱いです。
オートウェイの場合は、製造から3年未満の商品を適正に保管して新品として販売している、と書いています。注文する商品の製造年は指定できず、製造年を理由にした返品や交換も受けていません(同社「取扱商品について」・2026年10月13日に確認)。
製造国は、商品ページの製造国の欄で見ます。先に書いたとおり、ブランドの国と同じとは限りません。
アジアンタイヤが向く人、慎重に考えたい人
タイヤの出来を決めつけるのではなく、使う人の側から分けてみます。
向いているのは、こんな人です。
- 値段を優先していて、雨の日の性能は等級で、年数は製造番号で確かめられる人
- 工賃と廃タイヤ料まで入れた合計で比べて、その差額に納得して選べる人
慎重に考えたいのは、こんな人です。
- 静かさや乗り心地を何より大事にしていて、今のタイヤに満足している人(比べる共通の等級がありません)
- 走る距離が短く、溝より先に年数の目安が来そうな人(製造年を選べない店で買うなら、その扱いを注文の前に確かめます)
高速道路で長い距離を走る人は、サイズのロードインデックスと速度記号を車の指定どおりにそろえるのが前提です。JATMAの資料は、長距離や高速で走るときは、見た目でなくタイヤゲージで空気圧を点検するよう書いています。
雪道のタイヤは、別の話として考えてください。ラベリング制度はスタッドレスタイヤを対象から外していますし、冬用タイヤには、溝が新品時の50%まで減ると現れるプラットホームという別の目印があります。この記事は夏用タイヤを選ぶ前提で書いています。
買う前に確かめる4つ

1. サイズ表記は、最後の数字と記号まで同じに
今のタイヤの側面にある表記を、そのまま写します。
たとえば「195/65R15 91H」なら、195が断面幅(mm)、65が偏平率(%)、Rがラジアル構造、15がリム径(インチ)、91がロードインデックス、Hが速度記号です(読み方はヨコハマタイヤ「表示の見方」による)。
ロードインデックスは、決められた条件でタイヤに負わせてよい最大の質量を表す数字。速度記号は、その質量を負わせた状態で走れる最高速度を表す記号です。JATMAは、全部の車輪でロードインデックスと速度記号まで同じサイズのタイヤを選ぶよう書いています。基本は、車のメーカーが指定したタイヤです。前と後ろで別のサイズを指定している車は、その指定に従います。
通販サイトの「車種から探す」の結果についても、オートウェイは、装着できることを約束するものではないと書いています。今のタイヤの表記と、取扱説明書の指定を見比べてから注文してください。迷ったら、注文の前に取付店かオートウェイに装着できるかを確かめてください(同社もそう案内しています)。
2. 等級(転がり抵抗とウェットグリップ)
商品ページやカタログに、「転がり抵抗AA、ウェットグリップc」のような等級が載っているかを見ます。雨の日を気にするなら、ウェットグリップの文字(a〜d)が先です。表示が無ければ、比べる物差しが無い商品として扱います。
3. 製造年の扱いと製造国
店の製造年の扱い(指定できるか、製造年を理由に返品できるか)と、商品ページの製造国の欄。届いたら(取付店へ直接送るときは取り付けの日に)、側面の製造番号の下4桁を読みます。
4. 取り付け先と、工賃を含めた合計
通販のタイヤは、本体とは別に取り付けの工賃がかかります。
オートウェイで買って取付店(タイヤピット)に送る場合、1本あたりの基本工賃は15インチ以下で2,090円、21インチで4,510円です(税込・2025年9月1日改定)。廃タイヤ料とバルブ交換料はこの基本工賃に入っていません。低偏平タイヤやランフラットタイヤ、車高を下げた車などは、この料金どおりにならない場合があります(同社「タイヤの取付・交換について」・2026年10月13日に確認)。
値段を比べるときは、本体の値段に、工賃と廃タイヤ料とバルブ代を足した合計で比べます。
付けたあとの増し締めも忘れずに。ブリヂストンの案内では、取り付けから50〜100km走った時点で、ホイールナットを規定トルクで締め直します。
取り付け先を近くの店にして、ネットで買ったタイヤを持ち込むときの考え方は、【断られる前に】ネット購入タイヤ持ち込みが嫌がられる理由と頼み方にまとめています。
アジアンタイヤを買う前の質問4つ
買ってはいけない輸入タイヤはありますか?
銘柄の名前で線を引くことはしません。見るのは、車の指定と同じサイズか(ロードインデックスと速度記号まで)、等級の表示があるか、工賃まで入れた合計の値段。手元に届いたら(取付店へ直接送るときは取り付けの日に)、製造番号の下4桁も読みます。
ハンコックは減りが早いですか?
銘柄どうしの減りの早さを比べた公的なデータを私は持っていないので、早い・遅いは言いません。同じタイヤでも、空気圧の過不足、位置交換をするかどうか、アライメントの状態で減り方が変わる、とJATMAとブリヂストンは書いています。
アジアンタイヤは中国製ですか?
ブランドや商品ごとに違います。ブランドの国と製造国が一致しないこともあるので、買う商品のページの製造国の欄で確かめてください。
アジアンタイヤは何年もちますか?
年数は約束できません。JATMAは、使用開始後5年以上で点検、製造後10年で交換を奨めています。ただしこれは目安で、保管の状態や走り方で前後します。
アジアンタイヤで後悔を減らす選び方のまとめ
銘柄の評判を集めるより先に、自分が何を優先するかを決める。アジアンタイヤ選びの出発点はそこです。
- 雨の日を気にするなら、ウェットグリップの等級(a〜d)を見る
- 静かさは共通の等級が無い。今のタイヤの何に満足しているかを先に書き出す
- 減り方は、空気圧と位置交換とアライメントでも変わる。空気圧は月に1回、冷えているときに
- 製造年は側面の製造番号の下4桁。店の製造年の扱いは、注文の前に読む
- 値段は、工賃と廃タイヤ料とバルブ代まで入れた合計で比べる
オートウェイの場合、製造から3年未満の商品を新品として販売していて、私が確かめた商品ページには製造国の欄がありました。取付店へ直接送れば、15インチ以下は基本工賃1本2,090円(税込・廃タイヤ料とバルブ交換料は別)で取り付けを頼めます(低偏平タイヤなどは別の料金になる場合があります)。
サイズと製造国を、オートウェイの公式サイトの商品ページで確かめる![]()
あわせて読みたい
この記事で読んだ資料と確認日
- 日本自動車タイヤ協会(JATMA)低燃費タイヤ等のラベリング制度・表示ガイドライン(第4版)・低車外音タイヤのラベリング制度・選定・使用・整備基準(乗用車用タイヤ編・2023年版)(2026年10月13日に確認)
- JATMA 安全に乗るために・タイヤのおはなし(乗用車用タイヤ編)(2026年10月3日に確認)
- タイヤ公正取引協議会 低燃費タイヤ等のラベリング(表示方法)制度(2026年10月13日に確認)
- ヨコハマタイヤ 表示の見方(2026年10月13日に確認)
- ブリヂストン タイヤを上手に使っていただくために(乗用車用タイヤ)(2026年10月3日に確認)
- オートウェイ「取扱商品について」「初めての方へ」「タイヤの取付・交換について」(2026年10月13日に確認)・商品ページ2件(2026年10月3日に確認)
- タイヤピット「全国統一基本工賃 改定のお知らせ」(2026年10月3日に確認)・価格.com ショップ評価の質問項目(2026年10月3日に確認)


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